雷害対策の必要性
雷被害が発生する原因としくみを知って理解する雷害対策の必要性
落雷は、建物や人命だけでなく、情報システムや生産ラインなどにも甚大な影響を及ぼす危険性があるため、対策が必要です。落雷がなぜ情報システムに被害を及ぼすのか、その原因となる雷サージの発生と対策のしくみを解説します。
落雷による被害とは
二次被害などにつながりやすい誘導雷の落雷
直撃雷や誘導雷は、人命や建物損傷などの被害だけでなく、停電や列車の運休など、社会的な大きな二次被害を引き起こしかねません。また、建物内に誘導雷が侵入して、サーバや周辺機器、ケーブルなど、システム構成要素が落雷被害を受けると、機器の破損のみならずサーバ内のシステムやデータを喪失するなど、事業継続に関わる場合もあり、企業にとって重大な損害を与える要因になります。
近年の雷被害について
雷被害による支払額・支払件数とも増加傾向
実際の落雷による被害のデータです。落雷による被害件数および損害保険の支払額は年々増加しています。また、気象庁の発表によると、雷に起因する物損などの一次被害および休業損失などの二次的な被害総額を含めると年間2000億円にも達すると言われています。
電源線と信号線が接続される機器に被害が多発
近年増加している雷被害の多くは、近隣の落雷が建造物内部に侵入して機器を破壊するというもの。中でも、自動火災報知設備など、電源線と信号線が接続される電気・電子機器に被害が多発しています。
落雷による被害の範囲
機器破壊のみならずシステム停止に波及も
電子部品を多く搭載したサーバやパソコン、周辺機器などのシステム構成機器が破壊されると、ハードウェアの被害のみならず、データの喪失やシステムの停止など、事業継続に関わる事態にも繋がりかねません。
BCPの必要性
自社から取引先、業界全体へ広がる影響
経済や社会システムの複雑化・高度化により、一つの企業の製品やサービスの供給停止が社会経済に与える影響は、ますます大きくなっています。人的被害や建物・設備など資産への対策だけでなく、基幹的業務が中断しないこと、中断しても可能な限り短い期間で再開することが顧客から望まれるのです。
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[技術資料]
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