雷害対策 通信用SPD
通信用SPD[通信・信号用]
ASGシリーズ
警報接点・故障表示付の
通信・信号用SPDハイエンドモデル
ASGシリーズは、故障表示付のASG-SPDユニットと、専用の電源ユニット・警報ユニット(およびサージカウンタユニット)を組み合わせて使用します。SPDの故障状態をSPD設置場所(現場)から遠方の監視システムに送信するSPD故障監視システムとなります。
特 長
故障表示機能
専用の電源ユニットと警報ユニットを接続することでSPDの故障状態を前面のLEDランプで表示可能です。また、故障を接点出力でき、遠方の監視システムに送信可能です。
優れた保護回路機構
保護対象回路(通信・信号・計装等)に適合した保護回路タイプを用意しています。また、故障接点出力回路および電源入力回路(警報ユニット)に保護回路を標準装備しており、別途警報回路用SPD、電源回路用SPDの設置が不要です。
耐接地間ノイズ対策品が充実
耐接地間ノイズ対策製品として、ASZ-Zシリーズ(耐ノイズ接続)、ASG-HF形をラインナップ。
SPD1台あたりの保護心数が多く、省スペース化に貢献(4~5心)
JISC5381-21 カテゴリC2、D1に適合
各部の名称
SPDユニットの特長
■RS44
RS485、422データ通信回線用の保護回路で、信号回線に抵抗体が挿入できない回線に適しています。
■HSシリーズ
計装、信号用SPDの標準的な保護回路でDC200mAまでの弱電流信号に適しています。対接地間にGDT、ABD、ライン抵抗を有しており対地間弱耐圧機器の保護に優れています。対地間の動作電圧が低いため対地間ノイズの多い回線には不向きです。
■SD
NTT一般電話回線、データ通信回線の保護に適しています。対地間にGDTとTSSを実装しており電話回線の回路電圧を許容する設計をしています。また、通信線への交流混触対策としてサーミスタを実装しています。
■Zシリーズ
リレー接点、制御信号の標準的な保護回路で2Aまでの制御信号に適しています。各種回路電圧別にラインナップがあり、回路に最も適したSPDを選択できます。対接地間、線間に優れた保護性能を有しています。ライン抵抗が無いため、計装システムの保護にも適しています。ケーブルシールド(シース)用端子を有し、シールドをGDTを介して接地することができます。また、対地間にインバータノイズ等の高周波ノイズが発生している場合、アース端子の接続方法を変更することにより、ノイズをラインに侵入させない対策を行うことができます(詳しくは仕様書、取扱説明書の耐ノイズ接続方法を参照下さい)。
■HFシリーズ
計装、信号用SPDの標準的な保護回路でDC200mAまでの弱電流信号に適しています。対接地間にGDT、線間にABD、ライン抵抗を有しており、特に線間の保護に優れています。信号ラインの対地間に発生したインバータノイズ等の高周波ノイズをラインに通過させない特長があります。
回線適合表
※1:保護対象機器の対地間耐電圧が特に低い場合(機器対地間にIC等の弱耐圧回路が存在する等)は、HSシリーズを推奨します。
※2:保護対象の通信、信号線に対地間ノイズが発生し、SPDが誤動作する危険が考えられる場合は、HFシリーズを推奨します。
※3:保護対象機器の対地間耐電圧が低い場合(機器対地間に半導体等の弱耐圧回路が存在する等)は通常接続を行い、対地間ノイズによってSPDが誤動作する危険が考えられる場合は耐ノイズ接続を行います。
※4:ASG-Z350Sで耐ノイズ接続行う場合、信号電圧はAC140V以下とします。(AC200Vで使用する場合は、耐ノイズ接続はできません。)
各ユニットの機能概要
■ASG-SPDユニット(ASG-□□□)
- SPD
- 故障検出回路内蔵/故障時LED(赤)点灯
■ASG警報ユニット(ASG-AL)
- SPD故障信号を受けて外部信号出力およびLED表示
- SPDの故障検出回路の正常性確認機能(TESTボタン)
- 電源ユニットにAC電源供給(保護回路付)
- DC電源を連結ユニットにてSPDとサージカウンタに供給
- 電源供給状態(AC)をLEDで表示
■電源ユニット[AC/DCコンバータ]フェニックス社製(STEP-PS/1AC/24DC/0.5)
- 警報ユニットへのDC24V電源供給
- サージカウンタユニットへの電源供給
- DC出力表示
■ASGサージカウンタユニット(ASG-SC)
- 専用CTによりSPDアース通過電流を検出して回数を表示器に表示
- カウント毎に外部に接点出力
- 雷サージ電流の検出レベルは10Aと100Aレンジを有する
■DC3V用ASGサージカウンタ(ASG-SC3V)
- バッテリーユニットを用いる場合に使用するサージカウンタ
- 専用CTによりSPDアース通過電流を検出して回数を表示
- カウント毎に外部に接点出力
- 雷サージ電流の検出レベルは10Aと100Aレンジを有する
■ASGバッテリーユニット(ASG-BT)
- ASG警報ユニットにDC24V電源を2時間に1回、2.5秒間供給する。ASG警報ユニットはDC24V電源入力時にSPDの故障監視を実施する
- SPDの点検時、TESTボタンを押下することで、DC24V電源を20秒間出力する
- バッテリー残量が少なくなった場合、警報出力を行う
- DC3V用ASGサージカウンタ(ASG-SC3V)※を接続可能
仕様
形式名 | ASG-RS44 | ASG-HS12S | ASG-HS24S | ASG-SD | ASG-Z12S | ASG-Z24S | ASG-Z48S | ASG-Z100S | ASG-Z350S | ASG-HF5S | ASG-HF12S | ASG-HF24S | ASG-HF48S | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
用途 | RS485、RS422、DC60V以下の信号線、 自動火災報知設備、シーケンサー等 |
低電圧・低電流信号 対地間弱耐圧機器用 |
低電圧・低電流信号、4-20mA 対地間弱耐圧機器用 |
一般電話回線、ISDN、ADSL | DC12V以下 接点・制御線 |
DC24V以下 接点・制御線 |
DC48V、AC24V 接点・ 制御線、熱電対直流電圧信号用測温抵抗体、ポテンショメータ用 | DC110V 接点・制御線 | AC100V/200V 接点・制御線 放送用(スピーカ用) | RS232C、RS485 (5V系)、弱電信号 |
RS485(12V系)、 弱電信号 |
4-20mA(24V系)、 弱電信号 |
4-20mA(48V系)、 10-50mA |
|
保護心数 | 5芯+シールド(両端接地)または 4芯+シールド(片端接地の場合) |
4心+シールド | 2芯 | 4芯+シールド | 4芯+シールド | |||||||||
耐接地間ノイズ対策 | - | - | - | 耐ノイズ接続時に対応 | 耐接地間ノイズ対策品 | |||||||||
サージ防護部の回路図 | ||||||||||||||
定格電圧 | DC48V | DC12V | DC24V | DC170V | DC12V | DC24V | DC48V | DC110V | AC100V AC200V※4 | DC5V | DC12V | DC24V | DC48V | |
最大連続使用電圧 U | DC60V | DC13.5V | DC26V | DC180V | DC14V | DC31V | DC60V | DC125V | AC275V DC350V※4 | DC5.5V | DC13.5V | DC27V | DC54V | |
定格電流 | DC/AC 500mA | DC/AC 200mA | DC/AC 130mA | DC/AC 2A | DC/AC 200mA | |||||||||
伝送周波数帯域(110Ω) | DC~5MHz | DC~5MHz | DC~10MHz | DC~5MHz | DC~5MHz | |||||||||
挿入損失 | 1.0dB以下 | 1.0dB以下 | 1.5dB以下 | 1.0dB以下 | 1.0dB以下 | |||||||||
直流抵抗 | 0.1Ω以下 | 4.7Ω±10%(1線) | 4〜13Ω以下(1線) | 0.1Ω以下 | 4.7Ω±10%(1線) | |||||||||
防護モード | 線間 | 端子1,2,3,4,5相互間 | 端子1,2,3,4相互間 | 端子1,2間 | 通常接続:端子1,2,3,4相互間、耐ノイズ接続:端子1,2,3,4及び端子6(コモン)相互間 | 端子1,2,3,4相互間 | ||||||||
接地間 | 端子1,2,3,4,5~端子6(接地)間 | 端子1,2,3,4~端子6(接地)間 | 端子1,2~端子6(接地)間 | 通常接続:端子1,2,3,4~端子6(接地)間、耐ノイズ接続:端子1,2,3,4及び端子6(コモン)~端子5(接地)間 | 端子1,2,3,4~端子6(接地)間 | |||||||||
シールド-接地間 | - | 端子5(シールド)~端子6間 | ー | 通常接続:端子5(シールド)~端子6間、耐ノイズ接続:シールド両端接地のみ対応で端子5(接地)に接続 | 端子5(シールド)~端子6間 | |||||||||
直流動作電圧 V1mA | 線間 | DC90V±20% | DC19V±10% | DC34V±10% | DC184~320V | DC19V+10%-14% | DC40V+10%-14% | DC82V+10%-14% | DC150V+10%-14% | DC470V+10%-14% | DC10V±10% | DC19V±10% | DC34V±10% | DC67V±10% |
接地間 | DC90V±20% | DC19V±10% | DC34V±10% | DC230V±20% | DC19V+10%-14% | DC40V+10%-14% | DC82V+10%-14% | DC150V+10%-14% | DC470V+10%-14% | DC230V±20% | ||||
耐ノイズ接続:DC230V±20% | ||||||||||||||
電圧防護レベル(Up)※1 | 線間 | 340V以下 | 75V以下 | 90V以下 | 360V以下 | 150V以下 | 220V以下 | 240V以下 | 360V以下 | 1000V以下 | 70V以下 | 75V以下 | 90V以下 | 125V以下 |
接地間 | 400V以下 | 80V以下 | 100V以下 | 400V以下 | 110V以下 | 180V以下 | 300V以下 | 450V以下 | 1200V以下 | 500V以下 | ||||
耐ノイズ接続:500V以下 | ||||||||||||||
インパルス耐久性 カテゴリC2※2 |
線間 | 8/20μs 4kA | 8/20μs 4kA | 8/20μs 4kA | 8/20μs 4kA | 8/20μs 4kA | ||||||||
接地間 | 8/20μs 10kA | 8/20μs 10kA | 8/20μs 10kA | 8/20μs 4kA | 8/20μs 10kA | 8/20μs 10kA | ||||||||
インパルス耐久性 カテゴリD1※2 |
接地間 | 10/350μs 2.5kA | 10/350μs 2.5kA | 10/350μs 5kA | 10/350μs 0.5kA | 10/350μs 1kA | 10/350μs 0.5kA | 10/350μs 2.5kA | ||||||
インパルス制限電圧※3 | 線間 | 300V以下 | 55V以下 | 70V以下 | 350V以下 | 100V以下 | 160V以下 | 200V以下 | 300V以下 | 900V以下 | 50V以下 | 55V以下 | 70V以下 | 105V以下 |
接地間 | 300V以下 | 55V以下 | 70V以下 | 350V以下 | 90V以下 | 150V以下 | 200V以下 | 300V以下 | 900V以下 | 500V以下 | ||||
故障表示 | 正常時:LED(赤)消灯 劣化・故障時:LED(赤)点灯 | |||||||||||||
警報接点出力 | 接点端子:ASG-ALの端子A,B,C 接点仕様:1C接点 接点定格:AC220V 1A、DC110V 0.5A | |||||||||||||
その他 | 【接続端子】 M3ネジ端子(丸形圧着端子M3スリム用)適合丸形圧着端子の最大幅:6.0mm以下 【適用電線】 単線:0.35〜1.82mm2 撚線:0.2〜2.63mm2 AWG:26〜14の電線を圧着端子M3(撚り線2mm2用はM3スリム)に圧着し配線 【環境条件】 温度:-40℃~+70℃ 湿度:95%以下(結露不可) 【取付方法】 レール(35mm幅レール)及び、取付金具(オプション)によるネジ取付 |
※1 :カテゴリC2試験時の制限電圧を示し、各防護モードにおける出力側(PROTECT SIDE)の制御電圧を示す。
※2 :カテゴリC2は電流波形8/20μsで正負各5回、カテゴリD1は電流波形10/350μsで正負各1回通電できる性能とし、各防護モードにおける性能とする。防護モード「接地間」の場合、各線の合計値とする。
※3 :各防護モードにおける開回路電圧1.2/50μs 4kV、短絡回路電流8/20μs 2kA印加時の出力側(PROTECT SIDE)の制御電圧を示す。
※4 :ASG-Z350Sで耐ノイズ接続を行う場合、UcはAC140V/DC170Vとする。(AC200Vで使用する場合、耐ノイズ接続はできない)
外観図
接続図
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