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光ファイバネットワークの基礎知識 光ファイバネットワークの基礎知識

確かな設計・工事のために知っておきたい
光ファイバネットワークの基礎知識

光ファイバネットワークは、光ファイバの特性を活かして効率的に大容量の情報を行う情報通信ネットワークです。その特徴や性質など、光ファイバネットワークに関する基礎知識をご紹介します。

主要な光ファイバの特徴

光ファイバは石英ガラスでできており、コアとクラッドで構成されています。光の伝搬モードの数によって、大きく「シングルモード」と「マルチモード」に分類され、さまざまな種類が存在します。ここでは、現在もっとも使用されている2種類の光ファイバの特徴をご紹介します。

  • シングルモード(SM)光ファイバ

    基本モードの光を遅延時間差による歪みなしで伝搬

    伝搬モードを一つしか持たない光ファイバで、シングルモード光ファイバのモードフィールド径は約10μm(マイクロメートル:1000分の1mm)と非常に細く、コアとクラッドの屈折率の差が小さいので、基本モードの光しか伝搬しません。特徴としては、マルチモードのときに見られるような伝搬モードの遅延時間差による歪みが発生しないことや、広い帯域での低損失が挙げられます。その特徴を生かし、主に幹線網における長距離、高速の大容量通信に使用されております。

  • グレーデッド・インデックス(GI)光ファイバ

    複数モードの光を同じ速度で伝搬

    コア径や屈折率など分布によって、複数モードの光が伝搬するように設計されたマルチモード光ファイバの一種です。GI型光ファイバのコア径は、一般的に50μm、62.5μmとなっております。
    コアの屈折率が一定であれば、複数モードの光がいろいろな経路でコアの中を伝搬するため、まっすぐ進む光と反射しながら進む光との間で伝搬時間に遅延差が生じます。グレーデッド・インデックスは、コアの中心で最大の屈折率を有し、クラッド部に近づくに従って屈折率がゆるやかに小さくなるため、コアの中心近く進む光の速度を遅く、反射しながら進むコアから遠い光の速度ほど速くなります。従って、複数モードの光が同じ速度で伝搬できるようになるわけです。
    マルチモードは、シングルモードに比べ伝送ロスが大きいため、長距離や高速のディジタル伝送には使用されず、主にLANなどの近・中距離伝送に使用されております。

クロージャの基本性能

クロージャには、屋外での水や衝撃などの厳しい環境条件下でも正常に機能することが求められます。ここでは、クロージャに求められる基本特性をご紹介します。

  • 防水特性【架空用】防沫特性(JIS C 0920 保護等級4)

    クロージャを吊り下げ、その上方300mm~500mmの高さで、鉛直から180°までの全範囲にわたって散水ノズルを用いて水量約10リットル/分、水圧50~150kPaでクロージャ全体に5分間以上散水し、内部浸水がないことを確認する。

  • 防水特性【地中用】気密特性試験

    クロージャに98000Pa{1.0kgf/㎡}の内圧を封入したうえで水中に投入し、24時間放置した後、ガスリークがないことを確認する。

  • 耐水圧特性【地中用】

    クロージャ組立後、水圧98,000±9,800Pa(1.0±0.1kgf/㎡)の加圧水槽内に1時間投入し、変形、亀裂および浸水がないことを確認する。

  • 引張強度

    クロージャに接続されたケーブル端を980N(100kgf)または外被強度の70%で引張り、構成品に異常がないことを確認する。

  • 圧壊強度

    下記の条件にて荷重を加え、構成品に異常がないことを確認する。
     荷 重:980N(100kgf)
     加圧子:φ50mm
     支持台:幅24mm以下、間隔350mm以上
     荷重箇所:クロージャ中央部