SHODEN おかげさまで創業55周年

INNOVATIONS価値共創の現場から

お客様と接する機会のすべてが未来の安全、安心を
ともに創る「価値共創」の現場と言えますが、
これが特に際立っているのが技術施設「短絡電流試験装置」と
デモ体験施設「ソリューションラボ」です。
ここでの「価値共創」に向けた取組みを
社員の声を通してご紹介します。

〈 ソリューション開発の現場から 〉ソリューションラボ

体感から生まれるお客様の声を
ソリューションに落とし込む

汎用製品を組み合わせて構築するソリューション開発において、お客様のニーズにかなうものを生み出すためにはプレゼンテーションや打合せだけでは不十分な場合があります。お客様の希望を再現するデモンストレーションにより、一歩踏み込んだコミュニケーションでどのような新たな価値共創の可能性が広がっていくのかにご注目ください。

ソリューションラボ重要施設向けセキュリティ製品のデモルーム

ソリューションラボは重要施設の安全強化向け総合ソリューションを実証体験できるラボ環境です。
2019年10月にオープンしたこのデモルームは、特に幅広く情報収集を行ないたいというニーズを考慮して、お客様の実際の利用・運用条件や用途にあわせた以下の2つのカテゴリーのデモンストレーションを体験いただけます。

  • 執行役員 情報機器システム部長 八木 祥人

    執行役員
    情報機器システム部長

    八木 祥人

  • 情報機器システム部 ソリューション技術グループ 次長 加藤 拓也

    情報機器システム部
    ソリューション技術グループ 次長

    加藤 拓也

  • ※所属、担当業務は2019年10月時点のものです。

Case Study : 価値共創とは?

総合安全企業だからこそ、
ワンストップで柔軟に対応できる
ソリューション開発

こちらのソリューションラボは2019年の10月にオープンしたばかりですが、
このラボからは
どのような価値共創を想定されていますか?
八木八木

2014年に静岡市様に納品したCMS(コントロールルーム管理システム)の事例が最も近いイメージです。この事例はセキュリティサーベランスの中の「バルコ映像ソリューション」の先駆けとも言えます。
この時は、元々は大きな映像装置を更新するための入替工事の案件だったのですが、よく話を聞くと実は映像を現場にいる災害担当者と共有したいなどのニーズがあることが分かりました。昭電はもともとネットワークの構築や工事で実績があったので、それでCMSをご提案するような流れになりました。最終的には危機管理部門が上下水道や消防・警察などと映像を共有しながら、現場の状況に即応した防災や減災などの対策をすみやかに行うという新しい安全の価値を共創できたと考えています。

加藤加藤

お客様にすれば、自分たちの現場のニーズにあった様々なメーカーの汎用製品を機能優先で組み合わせるとコストパフォーマンスの高いシステムを構築できるのは分かっているのです。しかし、それをカタチにするのは複数のメーカーやインテグレーターと交渉する必要があるので大変な労力です。
昭電は機器調達から工事やメンテナンスまで任せられるマルチベンダーですから、お客様のご希望製品や今使っている既設の製品、そして昭電の推奨する製品で自由に構築することができ、しかも相談は昭電1社とだけで済ませられますので、これは大きなメリットになっていると思います。このあたりの対応力や柔軟性が、昭電にとってお客様と価値共創する大きなベースになっていると思います。

価値共創へ向かう
昭電のポテンシャル

セキュリティサーベランス
災害時だけでなく平時にも、
使い方提案で広がる安全の価値
こちらのセキュリティサーベランスでいうと、どのような点をお客様に体験いただきたいですか?
八木八木

機能をご覧いただくだけでなく、こういう風に使ってみてはいかがですか?という使い方提案にご注目いただければと思います。昭電は大手電機メーカーとは違いマルチベンダーで、しかも現場寄りのユーザー目線でお客様の課題をたくさん見てきていますので、お客様と本当の意味で課題解決につながるようなコミュニケーションを取りたいと思っています。そこからきっと価値共創も始まるのではないでしょうか。

加藤加藤

使い方提案でいうと、災害時や事案が発生したときだけでなく、平時にも活用できればコストパフォーマンスも上がりますよね。具体例でいうとドアフォンから通話があれば、監視映像で確認してドアのロックの遠隔解除がセンターからできる、というような運用にも利用できるようなことです。
また最近は画像認識技術も向上していますので、人や車の交通量をモニターしたり、あらかじめ設定した人物を特定したり、ここも使い方提案ができるポイントですね。

八木八木

このセキュリティサーベランスは特に対象として絞り込んでいるお客様や分野・業界はありません。ビルや工場、公共施設単体もあるし、街全体というスケール感の想定もしています。いずれの場合でも、昭電の事業5分野を横断しているので、防災・防犯という観点であらゆる使い方提案ができるのが強みです。

起こりうるリスクも想定した
技術力の高いパートナーを選定
監視カメラでいうと、最近はかなりIPカメラが導入されているケースが増えているようですね。
加藤加藤

まだかなりの数のアナログカメラが使われていますが、5年10年のスパンではすべてIPカメラになっていくと思います。IPカメラの技術革新は目覚ましく、どんどん性能や機能が向上しているので設置場所や使い方も広がっています。それだけに、そうした技術革新をしっかりキャッチアップして、アナログ映像と混在させながら映像をきちんと表示させるプラットフォームが肝になってきます。それが現在お勧めしているGenetecセキュリティセンターですね。

八木八木

この先100%IPカメラになれば、今よりもネットワーク上の脅威にさらされやすくなるはずなので、そうした状況を想定して高い技術力を持つパートナー企業を選定しています。将来的には、こうしたパートナー企業との価値共創も見据えていくことになるでしょう。

制御セキュリティ/サイバーセキュリティ
ディープラーニングで生み出す
プラントそれぞれの安全、安心
制御セキュリティ/サイバーセキュリティは、電力や石油などのエネルギープラントなど、
重要なインフラ施設への導入を想定されているようですね。
八木八木

そうですね。こちらでお勧めしている製品の中で、Fox-IT社のFoxDataDiodeとNozomiNetworks社のGuardianはグローバルで評価が高いのに、日本ではまだ認知度が低い存在です。
FoxDataDiodeは従来のファイアウォールやIDS・IPSに代わり、物理的に片方向の通信環境を設定してセキュリティを確保する製品です。容易にソフトウェアの更新がしづらい制御システム、防衛施設関係や原子力発電所など最高レベルのセキュリティが要求される施設に導入されています。実際にどのような通信環境を設定するのかは、ソリューションラボでご覧になれます。

加藤加藤

Guardianは、プラント内部のネットワークには脆弱性の高いサブシステムがぶら下がっていることが多いので、外からのサブシステムに対する攻撃に備えてこれらを適切に管理・監視するのが目的です。
導入には2つのSTEPがあります。まず最初のSTEPで、すべてのサブシステムの内容や誰が何の目的で運用しているかを把握します。次のSTEPではディープラーニングを活用してこれらの稼働状況を学習し、普段とは異なるふるまいがあれば、これを検知して適切なセキュリティ対策をサポートします。
このディープラーニングの要件設定においては、プラントの稼働状況により様々な可能性が考えられるため、お客様との今後の価値共創を考える上ではキーテクノロジーになるかも知れません。

総合安全企業としての実力や
使いやすさにもご注目ください
このような先進的な製品の機能以外に、体験いただきたいポイントはありますか?
八木八木

このソリューションラボは、昭電のネットワーク部門と建築工事部門のコラボにより作りあげたものです。施工の質の高さも是非ご覧いただきたいところです。
今まで雷害・地震対策の昭電というイメージでしかなかったお客様にネットワークやセキュリティのソリューション提供もできるマルチベンダーという認識をいただければと思います。
逆にIT企業としての昭電しかご存じないお客様には総合安全企業であることも実感していただくために、最新のサーバラック用免震装置なども設置しています。
こうした全体像をご覧いただくことで、新たな価値を昭電に感じていただけたら幸いです。

加藤加藤

その他には使いやすさを見ていただくのも重要なポイントです。
特に日本ではあまり知られていないグローバル企業の製品を組み合わせるので、そうしたものを日本のユーザーが使いやすいようなユーザーインターフェースの提供にも配慮しています。英語を日本語表示にするのはもちろん、日本では絶対使わないような機能は非表示にしています。そうした細やかな部分までユーザー目線で創りこんでいるのも昭電の特徴だと思います。

今後、お越しいただく方への
メッセージ

事前のリクエストにお応えし、予算感まで含めてご案内します
これからソリューションラボで体験をされる方々にひと言お願いします。
八木八木

分野によってお客様が見たいポイントは違うと思います。事前に見学の目的をヒアリングさせていただいていますので、体験したいポイントがしっかりご覧いただけるような準備をしています。ぜひ、お気軽にリクエストをいただけたらと思います。

加藤加藤

お話の中で、なるべく予算感をお伝えするようにしています。そうでないとお客様がすぐに具体的な検討を始められませんから。例えば、数万円レベルのウェアラブルカメラでも、このぐらいの用途なら活用できますよ・・・というのを実際に体験できるのがこのソリューションラボのいいところだと思います。たくさんの皆さまのご来訪をお待ちしています。

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