SHODEN おかげさまで創業55周年

FUTURE未来の安全を考える

特別対談~昭電の未来語りくらしや街、仕事や産業に、より安全な未来を

これからの昭電を担う3人の中堅社員が
営業と技術、SEというそれぞれの目線で
「現在から未来」を語る。

総合安全企業としてお客様と安全、安心な未来を
共に創るため、挑戦を続ける
昭電の意気込みをご紹介します。

PROFILE
  • 亀井 靖生
    会社とともに自分も成長して
    昭電ファンを増やしたい。
    公共公益営業部亀井 靖生
    2011年入社理系大学院卒・気象学専攻
  • 川村 達也
    営業との好連携で
    レスポンスよく信頼に応える。
    電源システム部川村 達也
    2011年入社理系大卒・電気工学専攻
  • 田畠 幸輔
    何ごとにも関心を持って
    挑戦する気持ちを忘れない。
    情報機器システム部田畠 幸輔
    2010年入社理系大卒・コンピュータ応用学専攻
※所属、担当業務は2019年8月時点のものです。

FUTURE特別対談~昭電の未来語り

くらしや街、仕事や産業に、
より安全な未来を
CHAPTER 01
なぜ、昭電はお客様から
選んでいただける存在なのか?
自己紹介
皆さんの簡単な自己紹介と、ふだんはどんな仕事をしているかを教えてください。
亀井亀井

入社以来、公共公益営業部に所属し、主に情報通信のメーカーや関連する工事会社の担当者様と技術的なお話を含めてコミュニケーションを取りながら、昭電の5分野、雷害・地震・セキュリティ・ネットワーク・ファシリティの製品やソリューションをご提供しています。

学生の時は気象学を通じて防災全般に関心があったので、より広く関われる営業にやりがいを感じています。

川村川村

大学で電気工学を学び、電源システム部でお客様からの特別な要望があったカスタマイズ品の開発・設計にたずさわっています。電源と関わりの深い雷害対策やファシリティの分野も担っています。お客様と直接のやり取りはしませんが、営業がお客様とあうんの呼吸でやり取りができるように、普段から営業や他の技術部門との連携を円滑に行っています。

田畠田畠

私は情報機器システム部に所属し、ふだんは電力会社で通信ネットワークを運用されているお客様とのお付き合いが中心になります。学校で勉強したプログラミングやデータベース構築の知識を活かし、新しいことも取り入れつつ、お客様のシステム構築をサポートしながら、新しい製品の自主提案なども営業と連携しながら行っています。

ふだん大切にしていること
お客様とのふだんのお付き合いで大切にしていることはありますか?
川村川村

お客様へのレスポンスの速さは大切にしています。また、お客様には自信をもって話すことを心掛けています。やはり技術部門の人間が自信なさそうに話をしているとお客様も不安に思うので、そうしたことがないようによい準備や事前の検討を充分に行っています。

亀井亀井

準備は大切ですよね。私も入社半年くらいの時に知識不足もあって、うまくお客様とコミュニケーションを取れなかった経験があるので、それ以来、仕事に対する熱量をどのように持っていくかは常に考えて、状況に応じて的確で良い準備をするように心がけています。

田畠田畠

私は作業や打ち合わせでお客様の建屋に入ることが多いので、基本的なことを大切にしています。例えば担当している部署の方だけでなく、出会う方すべてにきちんとした挨拶をするなど、昭電という看板を自分は背負っているのだという風に自覚をもって行動しています。

昭電が選ばれる理由や強み
ふだんのお付き合いの中で感じる、昭電が選ばれている理由は何だと思いますか?
もしくはどのような点にお客様が期待していると思いますか?
田畠田畠

お客様から出された要求仕様に沿って提案するので、製品の機能などは他社と似た部分が多くなります。そこで昭電が選ばれる理由のひとつは、レスポンスの速さだと思います。お客様の事情に合わせてタイミングよく応えていくと、自然と一緒にものづくりをやっている「共創」の雰囲気がお客様とできあがります。それが逆にこちらの都合でタイムラグが発生すると、やはりお客様も“外注と仕事しているな”という感じになります。

川村川村

技術力でも他社と差をつけられますが、やはりレスポンスの速さが大切です。他社では対応できないような納期でも、「スピード」と「チームワーク」を活かしてこなせるのが昭電の強みだと思います。

亀井亀井

そこに加えて、営業が製品の品質、コストなどの要望をいかにくみ取っていくか。そうした55年にわたる信頼の積み重ねが財産だと思います。

あとは、他のメーカーは雷害対策だけの場合もありますが、昭電は5分野あるので、当然それぞれの分野は関連することも多いので、総合的な安全対策を「具体的」に、そしてワンストップでご提案できるのはお客様にとってメリットになっていると思います。

CHAPTER 02
価値共有から価値共創へ
昭電として今、できていることとは?
製品のカスタマイズ
要望や状況に対してベストな製品やソリューションをご提供する「価値共創」と呼べるような事例はどのようなものがありますか?
亀井亀井

ひとつはお客様の要望や求められる条件に応じて特注品、つまり製品をカスタマイズしてご提供するような事例があります。カスタマイズした製品はすべて、導入前に要求仕様を満たすことを証明する試験を行うことが大前提になります。この部分では成田工場とテクノセンタに世界最大級の雷インパルス発生装置や三次元地震波発生装置、短絡電流試験装置があるので、かなりレベルの高い要求に応えられることが昭電の強みになっています。

田畠田畠

携帯電話の基地局など、屋外に設置される情報通信機器の場合は、お客様の要求仕様に沿って耐震性能をクリアしていくのですが、東日本大震災以来、要求される耐震レベルは上がっています。最近納品するものは、レベルが以前の2倍から3倍になっているので、そこをクリアしていくのは未だに苦心しています。

亀井亀井

南海トラフ巨大地震や首都直下型地震などの情報もあるので、どうしてもお客様の要求仕様も高くなりがちですが、強度を2倍、3倍にするとそれだけコストアップにつながります。そうしたときはお客様とよくコミュニケーションをとって、状況に応じたアドバイスや提案をさせていただいて、本当に必要なことをお客様と見極めるようにすることが必要になってきますね。

川村川村

雷害対策の場合は異常気象やゲリラ豪雨などの影響で、雷の発生頻度が上がっているという背景があります。また、JISなどの規格に準拠することで、より安全性の高い提案が可能になります。電源用SPDなどは分電盤メーカーの製品の中に取り付けられて機能する側面もあるので、製品の性能を規定通りに発揮するために、配線の長さや方法などのアドバイスを工事会社にすることが大切だという意識は営業や技術に関わらず持っています。お客様は雷害対策をしたいと考えているので、それを果たすためのノウハウは設置工事に関してもお客様の立場に立って惜しみなく出していきたいと思います。地道なことですが、そうしたことも「価値共創」のベースになっていると思います。

既存製品によるソリューション提供
既存製品を導入する際でも「価値共創」と言えるようなやりとりはあるのでしょうか?
田畠田畠

既存の製品を組み合わせてソリューションをご提案・ご提供する場合に心がけることは「使いやすさ」です。

製品を納品する通信機器メーカーの、その先に直接のユーザーがいるので、そのユーザーに合わせたインターフェースを作っています。そうしたところも信頼につながるので、ユーザーの声を聴くことは大切にしています。またソリューション提案を求められる時は、「こういう目的で使いたいので、このような仕様にして欲しい」と書かれたお客様の要求仕様が必ずあります。昭電は、この要求仕様がどのような経緯で決まったかなども詳しくヒアリングさせていただいています。要求仕様にはないけれども、実はお客様が求めていた機能や想定外の課題があるかも知れません。それを具体的に上げて検討していただくことがお客様の期待される以上の対応につながっていくので、昭電ではそうしたプロセスを大切にしています。

ただし、あまり特殊な機能や性能の製品を組み込んでしまうと、使いずらい部分があったり、メンテナンス時に調整方法が分からないなどの弊害がでてきますので、基本的には使いやすいものを選定しています。

亀井亀井

こうした信頼の積み重ねが評価されて、お客様が要求仕様を決める時から参加することもあります。こうしたご相談をいただくのはまさに安全をお客様とともに考える作業ですし、持っている知見は惜しみなくご提供し、質問には真摯にお答えしています。

CHAPTER 03
すでに始まっている、
近未来のイノベーションに向けた
昭電の取り組みとは?
くらし 便利なくらしを止めない電源システムを くらし 便利なくらしを止めない電源システムを
スマートグリッド
スマートグリッドは次世代送電網やスマートコミュニティとも言われ、くらしにも身近な次世代インフラです。
亀井亀井

そうですね、この分野に関してはすでに昭電の製品が使われています。各家庭にあるスマートメーターは電力の使用状況のデータを収集して、ゲートウェイを介してまとめて本局に送られています。昭電はこのゲートウェイボックスを全国の電力会社に10万台以上も納めさせていただいています。

そのボックスには通信機器が入れられ、風雨などによる温度・湿度の変化や防水性への対応など、厳しい自然環境に耐えられる要求仕様を満たし、製品をお客様と一緒になって作り上げて納入しています。

IoT
IoTもスマート家電や音声認識デバイスなどの昨今の状況を見ていると、すぐそこに来ている気がしますね。
川村川村

私が担当している電源システムの視点から見れば、いくら便利なIoTでも電源が落ちてしまうとすべてが止まってしまうので、その重要性はさらに増すと考えています。これまでも冗長化という形で電源が止まらない仕組みづくりはありました。しかしこれからは、さらにデバイスの調子が悪くなって止まりそうであれば、事前に症状が分かるなどの仕組みを提供できるように考えています。デバイスが不具合を起こす前に交換できますからね。

亀井亀井

このような劣化状態を検知して、外部に情報を伝える機能がある製品はすでに昭電でご提供しているものがあります。それは通信用SPDのASGシリーズですが、これは昭電独自の発案による製品開発で生まれました。

今は新しい機能としてお客様に喜ばれていますが、そのうちこれが当たり前になるので、これからもIoTに関する世の中の動きやニーズを先取りしていく必要があると思います。

街 次世代通信インフラの可能性に注目 街 次世代通信インフラの可能性に注目
5G(第5世代移動通信システム)
5Gの基地局は、既存の4Gの基地局に増設される場合と建物などに新たに設置される場合があるようですね。
田畠田畠

今のところ基地局の設置場所が不足しているという事情があり、電力会社が管理している電柱などに設置するという考え方もあるようです。長年のお客様である電力会社が関わるのであれば、そこで基地局やネットワーク製品などの提案ができるようになればいいと思います。また5Gに関心を持って新たなビジネスを考えているお客様も多いと思うので、そこで安全対策が求められたときに的確な提案ができるようにしたいと思います。

ドローン
5Gの普及でドローンの運転の精度もさらに高度になると言われていますね。
田畠田畠

風力発電所などは高所での点検作業になっているので、ドローンを活用しているという話は聞いたことがあります。

昭電でも人が作業しづらい場所のメンテナンスなどはドローンを使って見に行くなど、効率化を図れることがあればいいなと思います。また、ドローンは災害が起きたときにも使われるでしょうし、お客様のニーズに合わせて、常に昭電のビジネスの中に取り入れるチャンスはないかという意識で見ていくことが大切だと思います。

仕事・産業 夢は大きく、まずは自分たちの働き方改革から 仕事・産業 夢は大きく、まずは自分たちの働き方改革から
AI
AIはビジネスでさまざまなイノベーションを起こす可能性があげられています。
田畠田畠

昭電の製品に取り込んでいくのは少し先になりそうですが、自分たちの日常業務の中で定型的なものはAIに任せて効率化を図るという活用が考えられます。そうしたシステムを昭電で使ってみて、良ければお客様にも勧められます。

具体例をあげれば、システムに不具合があったとき、今は私自身がエラーのログを見ていくようなやり方ですが、AIが代わりにエラーログを確認して、整理してくれるようになれば作業の効率や確実性もあがっていきます。そういう優秀なシステムはメーカーの国内・海外を問わず使っていきたいですね。

AIに関連する問い合わせや相談は最初に私の所属する部署に来るでしょうし、新しいお客様のニーズを掘り起こす接点にもなりますから、その時に良いご提案ができるように準備を進めたいと思います。

IoE
これからはIoTからIoE(Internet of Everything)へとスケールアップして、そこで得られた膨大な情報をAIが分析し、ビジネスに活用していくという、想像もつかないような世界が広がっていくようですね。
川村川村

そういう想像を超えるような夢はいつか現実になるので、常に「昭電として何ができるか?」という意識を持ちたいですね。例えば、IoEで膨大な情報が収集されれば、それを保管するデータセンターの役割りは今よりもはるかに重要になるでしょう。そうした時代を見すえて総合的な安全を考えていくことが、開発主導型企業として大切な姿勢かなと思います。

情報化社会のスピードが高まる中で、
昭電にとって新しいことへの挑戦は必要不可欠です。

私たちの技術の基盤を進化させるとともに、
未知の領域にも臆せず
未来の、さらに高い安全を見すえた
お客様との「価値共創」に邁進してまいります。