世界をまもる。未来へつなぐ。

CHALLENGE オンリー・ワンを生み出す、喜び。

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プロジェクト・ストーリー 2
「ソリューションラボ」リニューアル物語
昭電のすべてをお客様に体感していただくこと。
それが最良のPRであり、信頼の礎となる。
「ソリューションラボ」から見える、私たちの未来。

情報ネットワークが高度に進化し、落雷や地震などの災害をはじめ情報セキュリティへの攻撃や不正侵入など、企業活動を脅かすリスクは年々高まっています。そのような社会背景のなか、昭電は2019年、セキュリティ製品やシステムを、デモを通して体感できる初めてのラボを開設。昭電のソリューションを、お客様が身近に知ることのできる新しい環境が生まれました。そして2022年、さらに高まる施設やオフィスの安全強化等の総合セキュリティ・ニーズに伴い、現SCセンタに「ソリューションラボ」をリニューアル・オープン。今、「昭電が提案する様々なソリューションをリアルに体感できるスタジオ」として、多くのお客様に利用していただいています。その「ソリューションラボ」がもたらす効果、未来への役割など、リニューアルに携わったメンバーに話を伺いました。

「ソリューションラボ」リニューアル&運用プロジェクト・メンバー

CHAPTER 1
なぜソリューションラボは生まれたのか?

私たちの製品やシステムの良さを伝えるには、
お客様が目で見て、触り、体感できる環境が必要だ!
2019年、SCセンタに生まれた「ソリューションラボ」は、
2023年1月、昭電のすべてを見せる「体感スタジオ」として生まれ変わった。

橋本
以前から、私たちが取扱っているネットワークやセキュリティ商材について、カタログやホームページで紹介されている内容を見ても、お客様は「何が本当に必要なのか?」「コストはどのくらいかかるのか?」…よく分らないだろうな、と感じていました。「ソリューションラボ」は、そんなお客様の疑問に対して「昭電の製品やシステムを実際に見て体感していただき、納得してもらいたい」という強い思いからスタートしたプロジェクトです。
渡邊
弊社は「雷対策」事業からスタートした歴史があり、その雷対策製品で多くのお客様とのお付き合いが生まれた背景があります。通信機器用雷対策SPDから始まり地震対策などの様々な安全対策に応える製品が開発され、分電盤や通信工事などのニーズも広がり、今では通信セキュリティや監視カメラのニーズにも対応するなど多分野のソリューションへ派生しています。そんな事業の広がりのなかで、昭電は各事業のメリットをお客様に分かりやすくご提案することが求められています。
萱野
2019年に旧SCセンタに誕生した「ソリューションラボ」は、モニター画面とカードリーダー、ドアホン、監視カメラなどを紹介する小規模なものでしたが、それでも実際にお客様に触っていただき、画像も見ていただくことができ、当初から反応はとても良かったです。その後、2022年に新SCセンタに移転してからは生体認証装置で出入りするシステムに加え、ブースの横で地震対策などのソリューションの見学も合わせてでき、普段こうした施設を見たことのない人にも知っていただくことができるようになりました。「ソリューションラボ」に来れば、様々な分野の製品や設備が身近に、リアルに見られ、その場で「実際に試験するとどうなるのか?」といったお客様の具体的な疑問にも幅広くお応えできるようになりましたね。
橋本
私たち情報機器システム部では、「ソリューションラボ」で「通信インフラに関わる全般的なシステムやサービスをご提供できます」ということをアピールしていますが、一方で弊社は従来から地震や雷の対策から始まっているメーカーとして知られており、「ソリューションラボ」では「通信系システムから地震・雷対策も含めたトータルセキュリティが提供できる会社として知ってほしい」という思いが込められています。このブースだけを見ると入退室のカメラシステムというイメージですが、隣のスペースではガラス越しにサーバーラックや免震装置、フロアの耐震構造などがよく見えるようになっています。また、サンダーブロッカーPROなどのSPD製品もラックの中に組み込んであり、弊社が提供できる製品も総合的に紹介していますし、まさに「昭電の“今”が体感できるスタジオ」だといえます。

左:体感スタジオ「ソリューションラボ」のエントランス
右:お客様に昭電の製品を紹介し、様々なご質問・ご相談にお応えします

CHAPTER 2
「ソリューションラボ」がもたらす相乗効果

いろいろな製品やシステムを体感することで、
お客様に必要なソリューションのイメージが深まり、納得度が高まる。

萱野
旧SCセンタで「ソリューションラボ」をスタートした当時は、従来からお付き合いのあるインフラ系企業やIT系のお客様が多くいらっしゃいましたが、新SCセンタに越してからは、免震施設や太陽光発電施設、セキュリティ施設など、多分野のお客様からの問い合わせも徐々に増え、今では弊社の製品やシステムから設備や施工まで多様なソリューションを「ワンストップ」で紹介しています。2022年のリニューアル以降、「ソリューションラボ」にいらっしゃるお客様は、年間で120社以上になります。実際に製品やシステムを体験していただいたお客様が、その後の打合せで来ていただいている回数を含めれば、つねに週に2~3組のお客様が見えていると思います。
渡邊
「ソリューションラボ」の重要な役割は、お客様に弊社の商材を体感していただき、いろいろなフィードバックや感想をいいただくことにあります。お客様が一度来て終わりではなく、何度でも体感していただき、私たちと対話を重ねながら細かなことまで理解・納得していただきたいと思っています。
橋本
そのためには、私たち自身がもっとお客様目線に立って、お客様に必要なシステムや製品の運用について理解を深めていければ、提案の幅も広がります。特に、このラボでお客様と接していると、お客様のニーズが具体的にイメージできる時があります。「なるほど、こういう場面でこういう機能が求められるのか」といった気づきがあり、次のお客様への適切な提案に結びつける相乗効果がある。お客様が伝えてくれるそうした情報を、我々がいろいろな経験や知見として吸収して営業に結びつけていくことがとても大切だと思っています。
渡邊
例えば監視カメラでは、今、転倒検知などの画像解析機能が日々アップグレードされており、そのニーズを確実に先取りして紹介しています。そこでラボに見えたお客様が「へぇ、こういうことができるんだ」と体感すると、「それなら、次はここまでできないの?」というイメージが膨らみ、私たちはそこでお客様の潜在ニーズを知ることができます。そんな風に、一つの課題だけ考えていたお客様が弊社のソリューションを見て新しい課題に気付く、という事例は確実に増えています。

各種SPDやラック用免震装置、フリーアクセスフロア、電源装置などの製品を展示

CHAPTER 3
次のソリューションを生み出すHubとして

お客様の課題や要望の一歩先まで知る。
「ソリューションラボ」を起点に広がる、お客様との繋がり。

萱野
ラボに見えたお客様からご相談いただいた案件をきっかけに、さらに別の案件に繋がることがよくあります。例えば、最初は小規模な一部屋単位のセキュリティ案件で相談に見えたお客様が、さらに弊社の他のソリューション事例を知り、その後「もっと大規模なセキュリティ・システムについても相談させてほしい」とご連絡いただいたことがあります。
渡邊
両方とも入退出のセキュリティ・システムの案件でしたが、最初の案件は一部屋のセキュリティを強化したいというもので、「特殊な扉を設けて、一人だけしか入れない部屋を作り、カメラを設置して、いつだれが出入りしているのか確認できる…」というシステムでした。ラボでは指紋認証機を体験していただき、サークルゲートという特殊な扉をメーカーとタイアップして提案して採用していただきましたが、その際「別の建物から対応できるシステムもありますよ…」と紹介したところ、一緒にラボにいらっしゃっていた別の方から「部屋対応ではなく建物単位で対応できる入退室のシステムも考えたいのだけど…」という問合せをいただき、こちらもご提案し対応させていただきました。これは個別の部屋の入退室システムの案件が、大きな建物全体のセキュリティ案件につながった事例ですね。
萱野
他にも「IT関連の製品を見に来たのだけど、昭電はインフラ構築もやっているんだね」と、システム系に興味を持ったお客様もいました。そういう意味で、「ソリューションラボ」が基点(Hub)となって、つねに新しい分野との連携を深めていくことが大切だと感じています。私たちは時代の変化やお客様の関心の広がりに応えて、「昭電はトータルで対応できること」をこのラボからもアピールできると考えています。
渡邊
お客様がラボに見える動機は様々ですが、そもそも良い製品やシステム、ソリューション提案がなければ、「ラボに見えたお客様が、また新しいお客様を呼ぶ」という波及効果は生まれません。私たちにとって、このラボはお客様が弊社に興味・関心を持っていただくきっかけづくりでもあるのです。

「ソリューションラボ」だから提案できる、
世界トップレベルのネットワークセキュリティ。
さらに注目されるSecurity Centerとのコラボ。

渡邊
そのなかでも今後、私がもっと知っていただきたいのはセキュリティ分野のソリューションです。最近は国によっては様々な場所で、数メートル単位で監視カメラが設置されるなど、世界的にセキュリティ意識が高まっています。日本もグローバル化やインバウンドが進み、今後は治安等のセキュリティ・ニーズが高まるでしょう。「ソリューションラボ」では、Genetec Security Center(ジェネテック・セキュリティセンター)での監視カメラや入退室システムの一括管理・運用が体感できるため、ラボに見えるお客様が抱える問題解決の手段として考えていただけるよう、アプールをしていきたいと考えています。
橋本
そうですね。VMSの分野で「ソリューションラボ」を支えているSecurity Centerは、いろいろなシステムの連携を可能にしています。監視カメラの映像連携をはじめ、SPDの故障検知や風力発電の風車への落雷検知など、いろいろな技術連携による開発も増えています。そのほか「あそこが壊れている」と感知できるカメラセンサーの開発とか、太陽光発電のケーブル盗難防止に有効な監視システムなど、これからも多岐にわたる技術連携やシステム連携も可能です。セキュリティセンターとの連携によって新しいシステムや製品がどんどん生まれ、さらに加速化することで、「ソリューションラボ」の環境も必然的にバージョンアップされていくことは間違いありません。

Secutiry Centerの監視カメラ統合管理ソフトウェアVMSを用いた様々なご提案

CHAPTER 4
つねに、最先端のソリューションを目指して

AI、IoT、DX…の新しいニーズに、ワンストップで応えられる
「ウチは昭電がバックアップしているから安心」と言われる存在へ。

萱野
今、DXとかクラウド、AI、IoTといったトレンドがありますが、私たちにとっては、そういう言葉が先にあるのではなく、現場でお客様の要望にどう応えられるか?お客様が本当に必要としているモノをどこまで提供できるか?がとても重要です。昭電の数ある商材を使っていただき、お客様と一緒に考えながら最新最適な製品やソリューションで応えていくこと。私たちが一つひとつの案件で答えを出していくことで進化できると思っています。
渡邊
「ソリューションラボ」があることで、弊社の技術系と営業の双方の関係も深まっています。お客様に提案する際の事前コミュニケーションが増え、お客様が最終的に求めているもののカタチ、一歩先の答えを提供するための議論が以前にも増して充実しています。ラボでは実際にシステムに触れることができるので、事前に「こんな動きができるよね」とか、我々が机上で計算したことをすぐに現場で確認・検証できるというメリットがあり、そうした結果を正しく伝えることで、お客様の納得度を高める提案に繋がっていると思います。お客様のニーズにスピーディーに対応することで、私たちの技術進化も確実に速くなってきました。
橋本
今後は、どの分野にもAI技術が入ってきます。カメラもAIでいろいろな映像検知ができるなど、年々利用できる機能の幅が広がっていますが、我々にとって重要なのは、そういう検知能力を生かすことで、いかにお客様の業務負担を軽減できるか?ということにあります。AIで状況を検知し、遠隔で確認、コントロールすることができれば、何かあった時に現場に人が行かなくても対処でき、そういうシステムなら人的負荷を軽減できます。AIの進化に伴って我々のシステムやサービスの幅もすごく広がるので、我々自身がそうした技術の進歩・変化をつねに敏感に感じ取って製品やシステムをカタチにしていくことができれば、お客様にPRできることがもっと増えていくと思う。
渡邊
AIの違和感検知もその一つですね。今、AIによる画像解析は進化が非常に早いので、弊社でもお客様が必要とするものをセキュリティセンターと連携して提供していくことも必要でしょう。
萱野
今後はクラウドやAIなど最先端の技術をいかに弊社のソリューションに取り込めるか?それは大きなテーマですね。セキュリティだけでなくITインフラ構築や設備工事など、昭電は最新のソリューションをワンストップで提供できる会社として、すべてのお客様に「ウチの会社は昭電がバックアップしてくれているから安心」と言われたい。そして「ソリューションラボ」は、昭電のイノベーションを象徴する存在であり続けたいですね。

価値ある X クロス を、確かな安全とともに。